二四節気七二候【春分|桜始開】

■二十四節気
春分 しゅんぶん
立春から始まる春の中間点
■日付
3/26~30頃
■七十二候
桜始開
さくらはじめてひらく
桜の花が咲き始める
桜は、つぼみが開きかけたあと寒の戻りを経て満開を迎え、咲いている間には必ず雨が降るという巡りをたどります。
桜には100種以上の自生種と200以上の改良種があり、自然交配や突然変異によって多様な姿を持ちます。能楽『西行桜』では、俗世を嘆く西行の前に桜の精霊が現れ、「無心に咲く花に咎はなし」と諭します。桜は仏法の表れであり、見る者の心次第でその意味が変わるのです。
昼も夜も、桜の下には人々が集い、そぞろ歩きながら花を愛でます。その姿はまさに「桜人(さくらびと)」──今年も互いの無事を祝い、桜とともに春を楽しみましょう。